自然が好きで時折ハイキングにも出かけるというTさんは、手入れが行き届かず荒れた山の様子を見聞きし、心を痛めていたという。独立した息子さんが二世帯住宅を提案したのをきっかけに「ならば森のためにも群馬の木で建てよう」と決心した。
6年ほどかけ工務店や展示場を歩いたが「いいけど今ひとつ」という印象だった。そんな時新聞で見つけた林藤ハウジングの記事に「県産材、無垢材、外断熱」とあったことに関心を持ち展示場へ。林社長の誠実さと勉強熱心なこと。そして展示場の様子が気に入った。県産無垢材、漆喰、外断熱…プランには約1年をかけた。
入居は12月だったが、家中どこでも18℃。寝床が変わって眠れるか心配だったという奥さんも、初日からぐっすりと眠れ「いい家なんだ」と実感。寒がりというTさんも湯たんぽが要らず、心の底から喜びをかみ締めたという。以前の家では太陽熱温水器を使っていた。出る湯は冬でも暖かく、夏は水でうめて使うほど。自然エネルギーの大きさを実感していたTさんは、新居をオール電化とし太陽光発電装置を載せた。余った電機は売れるため、電力会社に売る額が支払う電気料より多い月もあったという。
リビングの畳部分は社長の薦めでヒザの高さ。「この高さは孫のオムツ替えや部屋移動に実に便利」。階段下部分は廊下とあわせパソコンルームになった。「本当なら廊下なんて寒い場所。全室一定温度だからできること」と感慨深げだ。何より驚いたのは、昔覚えたバイオリンを弾いたとき。あまりの響きの良さに「こんなにうまくなった?」と木の持つ音響効果を改めて認識したという。Tさん夫妻の目下の夢はプロを呼んで自宅で演奏会を開くこと。「もちろん林さんを呼んでね」そう言って笑う二人だった。
▲県産材をふんだんに使ったリビングに陽が降り注ぐ