雑誌掲載記事
105歳を迎える我が家に住み心地が加わった-古民家:チルチンびと

古民家改修:骨組みだけを残し全面改修しました

お施主様の古民家を残したいという思いが熱く伝わってきます

 

 

古民家はどこか懐かしくほっとする。

 

 

養蚕農家の面影を残す越し屋根の家で、黒々とした梁や柱が年代物の風格を見せる。S邸は古い民家の骨組を解体せず、そのまま生かして改修・再生した住宅だ。明治40年頃に建てて以来、折々修繕してきたが、骨組は頑丈そのもの。ただ残念ながら、数年前から屋根が傷み雨漏りし始めた。冬の寒さも夫婦には年々、辛くなる。先々を考えると建て替えの道もあるが、ご主人の「この家に住み続けたい、次世代に残したい」という要望に奥様も賛成し、改修を選んだのである。

 

そして、夫婦の納得のいく古民家再構築をしたのが、群馬県内の林藤ハウジングだ。奥様が同社の新築住宅を見て「古民家改修と間違えた」ほどの趣のあるしつらえに惹かれたのが縁のはじまり。「その家の奥さんから住みやすいと聞いて、気持ちは決まりました」と奥さま。が、果たして我が家は改修できるのか。不安な気持ちで同社に相談すると、林慧次郎社長が小屋裏や縁の下まで入って念入りに調べ、改修可能と診断した上、「あの表情豊かな小屋丸太や大黒柱を廃棄するのは忍びない。ぜひウチでやらせてほしい」と言ったそうだ。

 


 

 

 

かつて玄関から通り土間が続いた。その広々した雰囲気を残したいという

ご主人の要望で玄関はゆったりサイズ。

床は檜、林社長の提案した吹抜けで玄関が明るくなった


 

同社は古民家の解体や部分的改修も手掛けているが、建て替えの為の解体を依頼される時に伝統資財を廃棄せず全面改修を勧めると「古い家は住みにくい」と施主に断られる。林社長は残念で仕方がなかった。「古民家はヴィンテージの魅力。それに無垢材は伐採後100年程度で強度がもっとも高まり数百年は変わらないので、少し手を加えれば家の寿命はもっと伸びる。壊すのは勿体ない」と考えていたのだ。

 

冬の暖かさに感動

 

林社長が古民家の暮らしやすい再構築で提案するのは、まず元の素材をできるだけ生かす事。家が培ってきた歴史を伝えていくためでもある。S邸では骨組のほかに天井板を1階のリビングと和室の天井で再利用し、まだ使える建具は補強して、リビングの引戸に再生させた。提案の二つ目は古い家にありがちな「暗い、寒い、使いにくい」の解消だ。S邸では沢山の窓と吹抜け、越屋根で採光・通風に工夫。

 


 

 

外周壁だった土壁の保温効果も活かすため、外張り断熱に。床にはウールを加えて温熱環境を改善した。「冬、寒くて夜中に目を覚ますことがなくなりました」と奥さまは言う。家中の空気が流動するよう廊下や建具、窓の配置を考えてあり、どこにいてもあまり温度差がないのもいい。夏は、深い軒や庇が日差しを遮ってくれる。また、水周りを1ヶ所に集める事で使い勝手も向上した。

 

提案の三つめは林藤の家づくりに共通する。素材の吟味だ。S邸では県産の杉、檜を中心とした無垢材と自然素材にこだわり、木製建具の仕口には飯続(そくい)を、藁床は有機栽培にしたものを使っている。

 

大幅なイメージチェンジはせず、外観も内部も以前の雰囲気を大切にしたS邸。ご主人がふと「昔は朝、蚕が桑の葉を食べる音で目が覚めたんだよね。私が子供の頃は養蚕をしていたから」と話し始めた。そんなS家代々の思い出も、この家で子や孫たちに語り継がれていく事だろう。息子さんが一緒に住むと言っているそうだ。 終り


古民家施行例:林藤ハウジングの古民家再構築への誘い


電子書籍:「古民家改修」 ビフォーアフターにも掲載

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

施工事例
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